【知っ得】イチゴの残留農薬を除去できる洗い方

イチゴは、残留農薬が高い野菜・果物のワースト1位。
オーガニックを買うのがベストではあるけれど、オーガニックでは新鮮なものが手に入らなかったり、お値段が高すぎたりして、我が家ではコンベンショナルを買うこともしばしば。
ただ、コンベンショナルでも、「あるもの」を使って洗えば残留農薬を減らせます。
その「あるもの」とは、ずばり重曹です。この記事では重曹が有効な理由と洗い方をご紹介します。
残留農薬を減らすには「重曹」が効果的!
イチゴの洗い方として、よく聞くのは次の4通り。
- 水のみで洗う
- 塩水で洗う
- 酢を入れた水で洗う
- 重曹(ベーキングソーダ)を入れた水で洗う
では、どの方法が一番良いのか?

正解は「重曹水で洗う」です。
ほとんどの農薬は酸性でアルカリ性に弱く、重曹でアルカリ性にした水に15分浸すことで、野菜や果物の表面に残った農薬を取り除けます。
このことはマサチューセッツ大学のりんごを使った実験でも裏付けられていて、重曹を使えば表面の残留農薬はほぼ除去できたという結果が出ています(この情報のソースはこちら。さらに詳しいデータが知りたい方はこちらをどうぞ)。
また、Cook’s Illustrated(アメリカの料理雑誌。幅広いレシピの紹介を始め、広告を入れずに中立な立場から食品やキッチン雑貨の評価もしています)でも検証が行われていて、同様に重曹が有効であることを確かめられています。
重曹ってすごいですね!
重曹水を使ったイチゴの洗い方
実際に重曹水で洗う方法は次の2つ。
- 重曹水に15分浸す
- 重曹水にしっかり沈めた状態で、30秒間ぐるぐるかき混ぜて洗う
どちらもCook’s Illustratedがグレープを使って検証したときに、效果があったと認めている方法です。
ただ、イチゴは皮を剥く果物ではないこと、果実が柔らかく痛みやすいことから、私は30秒間かき混ぜ洗いを採用しています。
具体的には、次のように行っています。
STEP 1
濃度1%の重曹水を作る。
水2カップ(500ml)に対して小さじ1(5g)の重曹を溶かします。水を4カップ(1L)使うなら重曹を小さじ2にするなど、水と重曹の量は使用するボウルに合わせて計算してください。
STEP 2
重曹水を入れたボウルにイチゴを入れ、30秒間イチゴを揺らしながら洗います。
イチゴはぷかぷかと浮いてしまうので、ぐるぐるかき混ぜつつも、ときどき手で押して沈めたり、水の上に露出していた部分が下に来るように回転させたりしています。

ちなみに、イチゴを30秒間洗った後、重曹水はこんなふう(↑)に茶色くなります。

拡大すると、イチゴの毛(雄しべ)やゴミのようなものも落ちているのがわかりますね。
STEP 3
重曹水からイチゴを取り出し、ザルに入れて流水で洗う。
量が多いと洗いにくいので、そんなときはざっと流水で洗ってから、再度、1個ずつ流水で洗っています。
イチゴを洗う際の注意点
食用の重曹を使う
重曹は掃除用でなく、食用を使ってください。
アメリカの場合は、ベーキングコーナーに置いてあるものを買えば、間違いないと思います。逆に、洗濯洗剤や掃除グッズコーナーに置いてある製品は、食用に使えないものがあるので要注意です。
洗う前にイチゴのヘタを取らない
ヘタの部分を切り取ってしまうと、そこからイチゴが重曹水に溶けた残留農薬を吸い込んでしまいます。また、ビタミンCなどの栄養が流れ出てしまうというデメリットもあるので、ヘタを付けたまま洗いましょう。
イチゴを食べる直前に洗う
イチゴは水に弱く痛みやすいので、できたら食べる直前に洗うのがベストです。事前に洗っておきたい場合は、キッチンタオルやペーパータオルなどで表面の水分をしっかりと拭き取ってくださいね。
ちなみに、サラダスピナーをお持ちなら(私はクイジナートを愛用中)、中にペーパータオルを敷いてから、洗ったイチゴを間隔をあけて並べて回転させれば、いい感じに水を切ることができますよ。ご参考までに。
重曹水で洗う方法は万能ではない?
実は、重曹水で洗う方法は、野菜や果物の表面に残った農薬を除去するのには有効ではあるけれど、農薬をすべて除去するという点では「完璧」な方法ではありません。
既出のマサチューセッツ大学の実験では、重曹水に15分浸けたところ、皮に付いていた残留農薬はすべて除去できたという結果が出た反面、質量分析計で分析すると、果肉に吸収されるタイプのチアベンダゾールは20%、皮の表面に残るタイプのホスメットも4.4%が果実に浸透していたという結果も出ています。
また、実験に使われた農薬はチアベンダゾール(殺菌剤)とホスメット(殺虫剤)の2種類のみ。イチゴには最大で20種類の農薬が使われており、重曹がそれらすべてに有効であると証明したデータはまだないことから、重曹が万能であるとは言い難いなぁという印象でした。
ただ、農薬は人体に害がないレベルで使われており、やたらむやみに怖がる必要はないと思います。それでも心配だというのであれば、オーガニックを買うのが良いかもしれません。
個人的には、オーガニックじゃないからという理由で、美味しくて健康効果も高い旬の野菜や果物を食べないのは逆にもったいないと思ってます。
なので、私はできたらオーガニックで、コンベンショナルなら重曹水で洗って残留農薬を減らす、というゆるい感じで対処していますよ。
なお、この記事ではイチゴを取り上げていますが、もちろん、他の野菜や果物も同じように重曹水で洗うのが效果的です!
流水で2分洗うだけでも70~80%の残留農薬が落とせるため、最低限「しっかり洗う」ことは心がけたいですね。
この記事がお役に立てれば幸いです!



















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